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コラム2026年10月6日

法人化はいつがお得?個人と法人の税金を比べてタイミングを見極める

「利益が出てきたけれど、そろそろ法人にしたほうがいい?」――個人事業が軌道に乗ってくると、多くの方が考えるのが「法人化(法人成り)」です。この記事では、個人と法人で税金のかかり方がどう違うのか、法人化のメリットとデメリット、そして「いつ法人化するか」を考えるための判断ステップをご紹介します。

  • 個人の所得税と法人税の、税率のしくみの違い
  • 法人化のメリットと、見落としがちなデメリット
  • 法人化のタイミングを考える判断ステップ

01TAX RATES個人と法人では税金のかかり方が違う

個人の所得税は「もうけが増えるほど税率が上がる」しくみ、法人税は「税率がほぼ一定」のしくみです。

個人事業主(所得税)
  • 所得が増えるほど税率が上がる「累進課税」
  • 所得税の税率は5%〜45%の7段階
  • このほかに住民税(約10%)・個人事業税がかかる
法人(法人税)
  • 税率はおおむね一定
  • 中小法人は、所得800万円以下の部分に軽減税率がある
  • このほかに法人住民税・法人事業税などがかかる

所得が低いうちは個人のほうが税率が低く、所得が増えてくると法人のほうが有利になりやすい、というのが基本の考え方です。

02MERITS法人化の主なメリット

税率の違いだけでなく、法人ならではの制度や信用面のメリットがあります。

1
役員報酬で所得を分散

会社から自分に役員報酬を払うと、会社の利益と個人の給与に所得を分けられます。

2
給与所得控除が使える

役員報酬は給与所得になるため、個人の側で「給与所得控除」を差し引けます。

3
赤字を10年繰り越せる

法人の欠損金は10年繰り越せます(個人の純損失は3年)。

4
信用が得やすい

取引先との契約や、銀行の融資で有利になることがあります。

5
消費税の免税期間

条件によっては、設立から一定期間、消費税が免除されることがあります。

※消費税の免税は、資本金1,000万円未満であることや、設立1期目の上半期の売上・給与の額などの条件によります。インボイスの登録をすると課税事業者になります。

03DEMERITS法人化のデメリットとコスト

法人化すると、税金以外の費用や手間が増えます。メリットと合わせて考えましょう。

赤字でも住民税がかかる

法人住民税の「均等割」は、赤字でも毎年かかります(最低でも年7万円程度)。

社会保険への加入

社長1人の会社でも、役員報酬があれば原則として健康保険・厚生年金に加入します。会社負担分も生じます。

事務の負担が増える

決算書・法人税の申告書の作成、源泉所得税の納付、登記の変更など、手続きが増えます。

設立と維持の費用

株式会社は登録免許税(最低15万円)や定款認証の手数料など、合同会社は登録免許税(最低6万円)などがかかります。

法人化で税金が減っても、社会保険料や事務の費用が増えて、手元に残るお金はあまり変わらないこともあります。

04WHEN法人化の「目安」の考え方

「所得がいくらになったら法人化」と一律に決まった基準はありません。

よく「所得◯◯万円が目安」といわれますが、家族構成、役員報酬の額、社会保険料、今後の利益の見込みなどによって、有利になる水準は大きく変わります。金額だけで決めるのではなく、次のような点を合わせて見ることが大切です。

利益が安定しているか

一時的な利益ではなく、今後も同じくらいの利益が続きそうか。

売上の規模

消費税の課税事業者になる見込みや、取引先の要望があるか。

人を雇う予定

従業員を雇う、家族に給与を払うなどの予定があるか。

信用や融資

法人との取引や、まとまった融資が必要になりそうか。

個人と法人の両方で「税金+社会保険料」を試算して、手元に残るお金で比べるのが確実です。

05STEPS法人化を判断する4つのステップ

次の順番で整理すると、法人化すべきかどうか、いつがよいかが見えてきます。

STEP 1今の所得と今後の見込みを確認

直近の決算(確定申告)の数字と、来年以降の売上・利益の見込みを整理します。

STEP 2個人と法人で試算する

役員報酬の額をいくつか想定し、税金と社会保険料の合計、手元に残るお金を比べます。

STEP 3費用と手間を確認

設立費用、均等割、税理士報酬、事務の負担など、法人化で増えるコストを洗い出します。

STEP 4時期を決める

決算期の決め方や、消費税の免税期間、個人事業の廃業の手続きなども考えて、設立日を決めます。

当事務所では、会社設立サポートを無料でおこなっています(記帳代行・確定申告は含まず、法定費用は別途)。法人化するかどうかの試算からご相談いただけます。

この記事のまとめ
  • 個人の所得税は累進課税、法人税は税率がほぼ一定
  • 法人化すると役員報酬・給与所得控除・欠損金10年繰越しなどのメリットがある
  • 均等割・社会保険・事務負担・設立費用などのデメリットもある
  • 「所得◯◯万円」で一律に決めず、税金と社会保険料を合わせた試算で判断する

Q&AFAQよくあるご質問

Q所得がいくらを超えたら法人化したほうがいいですか?
A

一律の基準はありません。家族構成や役員報酬の額、社会保険料などで有利になる水準が変わるため、個人と法人の両方で試算して判断することをおすすめします。

Q法人化したら、個人事業の手続きはどうなりますか?
A

個人事業の廃業届を出し、その年の分は個人として確定申告をします。事業用の資産を会社に引き継ぐ方法も、あわせて検討が必要です。

Q合同会社と株式会社、どちらがいいですか?
A

合同会社は設立費用が安く、株式会社は知名度や信用面で選ばれることが多いです。事業の内容や今後の計画に合わせて選びましょう。

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※本記事は2026年10月時点の一般的な内容です。個別のご判断は、お気軽にご相談ください。

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