「税務調査では、どこを見られるの?」「今のうちに何を準備しておけばいい?」――税務調査は、日頃の経理がきちんとしていれば、こわいものではありません。この記事では、税務調査が入りやすいといわれる傾向と、調査でよく確認される項目、日頃からできる備えと書類の保存期間をまとめてご紹介します。
- 税務調査が入りやすいといわれる一般的な傾向
- 売上・交際費・役員関連など、調査でよく見られる6つの項目
- 日頃の備えチェックリストと、帳簿書類の保存期間
01TENDENCIES税務調査が入りやすいといわれる傾向
どの会社に調査が入るかは公表されていませんが、一般的に次のようなケースは確認の対象になりやすいといわれています。
急に売上が伸びた、利益が大きく下がったなど、前年と比べて動きが大きい場合。
利益率や経費の割合が、同じ業種の平均と大きく離れている場合。
飲食業や小売業など、現金の売上が多く、記録が残りにくい業種。
設立から年数がたっている、前回の調査から期間があいている場合。
※上記はあくまで一般論です。これらに当てはまっても調査が入るとは限らず、当てはまらなくても調査が入ることはあります。
02CHECK POINTS税務調査でよく見られる6つの項目
調査では、税金の計算に大きく影響しやすい項目が、重点的に確認されます。
決算日前後の売上が、正しい期に計上されているか。翌期にずれていないか。
取引先との飲食など、事業に関係する支出か。個人的な支出が混じっていないか。
役員報酬が定期同額か。役員個人の支出を会社の経費にしていないか。
「外注費」として払っている相手が、実態は社員と同じ働き方になっていないか。
決算日の在庫が正しく数えられ、計上もれがないか。
現金出納帳の残高と、実際の手元の現金が合っているか。
| 項目 | よくある指摘の例 | 日頃の対策 |
|---|---|---|
| 売上の計上時期 | 3月決算で、3月納品分を4月の売上にしている | 納品日・検収日など、計上のルールを決めておく |
| 交際費 | 家族との食事代が交際費に入っている | 領収書の裏などに相手先・目的をメモしておく |
| 外注費と給与 | 指揮命令・勤務時間の拘束がある外注先 | 業務委託契約書を作り、実態と合わせる |
| 在庫 | 期末の在庫を数えていない | 決算日に棚卸しをして、記録を残す |
外注費と給与の区分は、源泉所得税や消費税にも影響します。契約書だけでなく、実際の働き方が大切です。
03CHECKLIST日頃からできる備えチェックリスト
税務調査の対策は、特別なことではありません。毎月の経理をきちんとしておくことが、いちばんの備えです。
- 帳簿は毎月つけ、ため込まない
- 事業用と個人用の口座・カードを分ける
- 現金出納帳の残高を、実際の現金と合わせる
- 売上・経費は請求書・領収書と照合する
- 請求書・領収書・契約書を整理して保存
- 交際費は相手先・人数・目的をメモ
- 役員報酬の決定は議事録に残す
- 決算日に在庫を数えて記録する
「なぜこの支出が経費なのか」を、あとから説明できるようにしておくことが大切です。メモ1行でも、調査のときに大きな助けになります。
04RETENTION帳簿や書類の保存期間
税務調査では過去の帳簿や書類を確認されるため、決められた期間はきちんと保存しておく必要があります。
| 区分 | 保存期間(原則) | 主な書類 |
|---|---|---|
| 法人 | 7年 | 帳簿、決算書、請求書、領収書、契約書、通帳など |
| 法人(欠損金が生じた年度) | 10年 | 欠損金が生じた年度の帳簿・書類 |
| 個人事業主(青色申告) | 7年(書類によって5年) | 帳簿、決算関係書類、領収書、通帳など |
※保存期間は、原則として申告期限の翌日から数えます。メールやネットで受け取った請求書などの「電子取引データ」は、電子のまま保存する必要があります。
05OUR SUPPORT税務調査も安心のサポート体制
当事務所では、税務調査の連絡を受けたときの窓口から、当日の立ち会いまで対応しています。
事前の準備から当日の同席、指摘への対応までサポートします。
大手会計事務所での経験をいかし、税法にもとづいて調査官と話し合います。
記帳代行から申告まで任せていただくことで、調査にも強い帳簿を整えます。
税務調査の流れについては、コラム14『税務調査の流れ|連絡が来てから終わるまでを4ステップで解説』もあわせてご覧ください。
- 調査が入りやすいといわれる傾向はあるが、あくまで一般論で、どの会社にも可能性がある
- よく見られるのは、売上の計上時期・交際費・役員関連・外注費と給与・在庫・現金
- いちばんの備えは、毎月の帳簿づけと、支出の理由を説明できる記録を残すこと
- 帳簿書類の保存は法人で原則7年(欠損金が生じた年度は10年)
Q&AFAQよくあるご質問
Q領収書をなくしてしまった支出は、経費にできませんか?
支払いの事実と事業との関係を説明できれば、認められる場合があります。振込記録やカード明細、出金伝票に内容をメモして残しておきましょう。
Q赤字の会社にも税務調査は入りますか?
入ることがあります。赤字でも、源泉所得税や消費税、繰り越した欠損金の金額などが確認されることがあります。
Q7年より前の書類は、捨ててもいいですか?
欠損金が生じた年度の書類は10年保存が必要です。また、契約書や登記関係の書類など、会社として長く残しておいたほうがよいものもあります。処分する前にご相談ください。
沖税理士事務所では、記帳代行から決算・申告、節税のご提案、税務調査の立ち会いまで、クラウド会計とオンラインで一貫してサポートしています。専用LINEなら、土日祝も24時間以内にお返事します。
※本記事は2026年10月時点の一般的な内容です。個別のご判断は、お気軽にご相談ください。

