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コラム2026年10月6日

【まとめ】はじめての会計・税務ガイド|記帳から決算・申告、節税・税務調査まで

会社を経営していると、「記帳」「決算」「申告」「節税」「税務調査」という言葉が次々に出てきます。この記事では、それぞれが何のためにあって、1年の中でどうつながっているのかを、図解でひとつずつ整理しました。はじめての方は、まずここで全体像をつかんでください。各テーマの詳しい解説は、順次コラムで公開していきます。

  • 会計・税務の1年間の流れと、それぞれの役割
  • 記帳・決算書・申告書が、なぜ大切なのか
  • 節税と税務調査で、押さえておきたいポイント
記帳毎日・毎月
決算年に1回
申告決算後2か月
節税決算の前に

01EXCLUSIVE SERVICES税理士にしかできない仕事

税理士法では、次の3つは税理士(税理士法人)にしかできないと決められています。無料であっても、税理士以外の人がおこなうことはできません。

1
税務代理

税務署への申告や税務調査の立ち会いなどを、本人に代わっておこないます。

2
税務書類の作成

申告書や届出書など、税務署に出す書類を本人に代わって作ります。

3
税務相談

「税金はいくらになる?」「どう申告すればいい?」という具体的な相談に答えます。

記帳代行や給与計算は、税理士でなくてもできる業務です。ただ、申告まで一貫して任せると、数字のズレや手戻りがなくなります。

02ANNUAL FLOW1年間のお金と書類の流れ

会計と税務は「毎日の積み重ね」でできています。

毎日取引売上・仕入・経費が発生
毎月記帳領収書・通帳などを入力
四半期試算表ここまでの成績を確認
決算月決算書1年分をしめて作成
2か月以内申告税務署へ提出
期限まで納税税金を納める

すべての出発点は「記帳」です。ここが正確でないと、決算書も申告書も正しく作れません。

03FINANCIAL STATEMENTS決算書とは?

会社の1年間の「成績表」と「健康診断書」です。

貸借対照表(BS)

決算日時点の財産と借金。会社の「体力」が分かります。

損益計算書(PL)

1年間の売上・経費・利益。会社の「稼ぐ力」が分かります。

このほか、株主資本等変動計算書・個別注記表・勘定科目内訳明細書がセットになります。決算書は税務署だけでなく、銀行(融資の審査)、取引先、許認可の手続きでも見られます。

04KEY NUMBERS社内の数字を管理する大切さ

年1回の決算だけでは、手遅れになります。見るべき数字は4つだけです。

売上

どれだけ売れたか

粗利

売上から原価を引いた儲け

固定費

毎月かかる家賃・人件費など

現預金

手元にいくら残っているか

儲かっているかが分かる

四半期ごとの試算表で、ここまでの利益を確認できます。

お金の不足に早く気づける

資金が足りなくなる前に、銀行へ早めに相談できます。

節税の手が打てる

節税は決算の「前」にしか打てません。途中の数字が必要です。

「決算が終わってから、利益が出ていたと知る」では、打てる手がありません。

05TAX SAVING節税とは?

「合法的に、手元にお金を残す」ことです。

節税

法律の範囲内で、税金を減らすこと。

脱税

売上を隠す・経費を水増しする。犯罪です。

代表的な節税には、次のようなものがあります。それぞれ別のコラムで詳しく解説していきます。

青色申告の特典

赤字を翌年以降に繰り越せるなど。

役員報酬の決め方

会社と個人の税金のバランスを取る。

共済の活用

経営セーフティ共済・小規模企業共済。

少額資産の特例

少額の備品を一括で経費にできる。

お金が出ていくだけの節税は本末転倒です。現金を残す視点が大切です。

06STARTUP開業・会社設立の手続き

最初の手続きで、その後の数年が変わります。

STEP 1法人か個人か有利なほうを判断
STEP 2開業届・青色申告提出期限に注意
STEP 3給与支払の届出人を雇うときに必要
STEP 4口座・カード事業用と個人用を分ける
STEP 5会計ソフトクラウド会計で効率化
STEP 6融資・補助金日本政策金融公庫など

※届出の期限は、開業日や設立日から数えて決まります。早めにご相談ください。

07TAX RETURNS税務申告書とは?

法律上の義務であり、会社の信用そのものです。

法人の主な税金
  • 法人税・地方法人税
  • 法人住民税・法人事業税
  • 消費税
申告の期限
  • 法人:原則、決算日の翌日から2か月以内
  • 個人:翌年3月15日
遅れると…
  • 延滞税・加算税がかかる
  • 遅れが続くと青色申告の取消しも
申告書が必要な場面
  • 融資の申込み
  • 補助金の申請
  • 公共工事の入札

※期限は原則です。延長の特例などがあります。

08FILING CALENDAR毎月・毎年の提出書類

決算の申告だけでなく、毎月・毎年の提出書類があります。

毎月10日源泉所得税の納付
(納期の特例なら 7/10・1/20)
1月31日源泉徴収票・法定調書合計表
給与支払報告書・償却資産申告
決算後2か月法人税・地方税・消費税の
申告と納付
法人税・地方税
  • 決算書から所得を計算
  • 会計と税務の差を別表で調整
  • 赤字でも均等割は納付
消費税
  • 預かった税−支払った税
  • 本則か簡易課税かを選択
  • インボイスの保存が控除の条件
源泉徴収票
  • 1年分の給与と税額を記載
  • 従業員へ交付
  • 住民税の計算のもとになる
法定調書合計表
  • 1年間の支払いを税務署へ報告
  • 給与・報酬・家賃など
  • 取引先の申告と突き合わされる

税務署は法定調書で、支払った側と受け取った側を照合します。提出漏れは調査のきっかけになります。

09TAX AUDIT税務調査の流れ

正しく記帳していれば、怖くありません。

税務調査は、税務署が申告の内容が正しいかを確認しに来るものです。一般的には、次のような流れで進みます。

STEP 1事前の連絡

税務署から連絡があり、調査の日程を調整します。税理士が窓口になります。

STEP 2実地調査(1〜3日程度)

帳簿・通帳・領収書などを、調査官が確認します。

STEP 3指摘事項の説明

疑問点や誤りがあれば、その内容の説明を受けます。

STEP 4必要なら修正申告

誤りがあった場合は修正申告をして、差額を納めます。

日頃の備え
  • 日々の正確な記帳(総勘定元帳)
  • 領収書・請求書・通帳の保存
  • 説明できるお金の使い方
税理士が立ち会い

税務署とのやりとりは、すべて税理士が担当します。

10BOOKKEEPING記帳とは?

すべての数字の土台であり、税務調査で会社を守る記録です。

すべての取引を
  • 預金通帳
  • クレジットカード
  • 領収書・請求書
  • 売上システム
総勘定元帳

勘定科目ごとに、すべての取引を日付順にまとめた帳簿。決算書も申告書も、ここから作られます。

税務調査の根拠資料

調査官は元帳を1行ずつ確認し、通帳や領収書と照らし合わせます。

自分でやる

費用はかからないものの、時間と知識が必要です。間違いに気づきにくいのが難点です。

任せる(記帳代行)

本業に集中でき、税理士のチェックで「調査に耐える元帳」になります。

※帳簿と書類は、法律で保存が義務づけられています(法人は原則7年)。

11PAYROLL給与計算のしくみ

細かいルールと毎年変わる料率にもとづいて、手取りを1円単位で計算します。

総支給額基本給+手当+残業代− 社会保険料健康・介護・厚生年金− 雇用保険料総支給額×料率− 所得税源泉徴収− 住民税特別徴収= 手取り口座へ振込
社会保険料
  • 標準報酬月額の等級表で決まる
  • 4〜6月の給与で毎年見直し
  • 40歳から介護保険料が加わる
雇用保険料
  • 総支給額×料率で計算
  • 通勤手当も対象に含む
  • 料率は毎年4月に見直し
残業代
  • 時間外・深夜:25%以上
  • 休日出勤:35%以上
  • 月60時間超:50%以上
所得税・住民税
  • 所得税は扶養人数で毎月計算
  • 住民税は毎年6月に改定
  • 年末調整で1年分を精算

料率やルールは毎年変わります。正確に計算し、社会保険の手続きは社労士と連携して対応します。

12DOUBLE-ENTRY複式簿記のしくみ

ひとつの取引を「原因」と「結果」の2つの面から記録します。

たとえば10万円の売上が銀行口座に入金されたら、「預金が10万円増えた」という結果と、「売上が10万円あった」という原因を、左右に分けて同時に記録します。これが「仕訳(しわけ)」です。左側を「借方(かりかた)」、右側を「貸方(かしかた)」と呼びます。

例:10万円の売上が口座に入金された
借方(左)
貸方(右)
普通預金 10万円結果:お金が増えた
売上 10万円原因:売上があった
左右は必ず一致

借方と貸方の合計は、いつも同じ金額になります。ズレていれば、どこかに誤りがあるとすぐ分かります。

決算書が自動でできる

仕訳を積み上げると、財産の状態(貸借対照表)と儲け(損益計算書)が同時に作られます。

青色申告の条件に

個人事業主が最大65万円の青色申告特別控除を受けるには、複式簿記での記帳が必要です。

13ACCRUAL期をまたぐ取引の処理

「お金が動いた時」と「費用・売上になる時」は、同じとは限りません。

支払った日や受け取った日と、費用・売上として計上する日がずれる取引は、決算のときに正しい期へ振り分けます。代表的なものは次の5つです。

固定資産計上

車両・機械・パソコンなど長く使う物は資産に計上し、減価償却で数年かけて費用にします。

仕訳例:車両運搬具/普通預金
前払金・前払費用

翌期分の家賃・保険料などを先に払ったもの。サービスを受けるまでは費用にしません。

仕訳例:前払費用/普通預金
前受金

着手金など、引渡し前に受け取った代金。入金されても、まだ売上ではありません。

仕訳例:普通預金/前受金
工事進行基準

期をまたぐ工事は、進み具合に応じて売上・原価を計上します。完成基準との使い分けが必要です。

仕訳例:完成工事未収入金/完成工事高
棚卸資産

期末に残った商品・材料は当期の費用にせず、在庫(資産)として翌期へ繰り越します。

仕訳例:商品/期末商品棚卸高

ここを誤ると利益が実態とずれ、税務調査でも指摘されやすいポイントになります。

CONTACT数字のことは、まるごとご相談ください。

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※本記事は2026年時点の一般的な内容です。

※本記事は公開日時点の一般的な内容です。個別のご判断は、お気軽にご相談ください。

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